鈴の眼

夏といえば　気持ちの上でお盆とお墓参りも欠かせない。
亡父のお迎えと送りには　いつものように提灯を持って
行きましたが　こうして提灯を持って迎えに行く習慣って
普通なのかと思っていたけれど　やらない家も多いと最近知りました。

今年の夏は　とてもとてもショックな悲しい事もあり…
娘がよちよち歩きの頃から、公園に遊びに行くと
本当のおじいちゃんのように遊んでくれたおじいちゃんが
人知れず亡くなっていたと聞き、娘と大泣きしました。

公園には　だいたい決まった時間にきて遊んでくれる
おじさんやおじいちゃんが何人かいて
その中でも　たこあげでもすべり台でもブランコでも
なんでも腰が痛いよ、とか言いながらも子供と一緒に
遊んでくれるおじいちゃんでした。
公園にくる人、お散歩している人、みんなが知り合いなんじゃないか？
と思うくらい　いつも笑顔でみんなに優しかったなぁ…。
子供達も　じいちゃんを取り合いしたりして。
おじいちゃんでも　とても服装はオシャレだったし
スポーティーな赤い自転車、オシャレな白い自転車…と
そんなところもオシャレだった。

時間が合わなくて娘と２人で遊んでいたら　
帰ったはずのおじいちゃんが　わざわざ戻ってきて
暗くなるまで遊んでくれた事もあった。
他の公園にも案内してくれて　遊んでくれた事もあった。
お祭りで会うと　お団子買ってくれたりした事もあった。
娘と手をつないで　散歩してくれた事もあった。
神社で一緒にお参りしてくれた事もあった。

幼稚園に行くようになって　なかなか公園に行けなくなったら　
朝のバスの時間にたまに通りがかって
一緒に「いってらっしゃーい」とお見送りしてくれたり
たくさんもらったから…と　トウモロコシやお芋を
届けにきてくれた事もあったな…。
それも　夏休みに入るホントにちょっと前の事。

一緒に歩いていたらよく、孫とじいちゃんに間違えられたけど
私の父はいないし　旦那方のじいちゃんには　たまにしか会えないし。
本当のおじいちゃんみたいだった。
私もおじいちゃんに会えるのが嬉しくて　おじいちゃんの分の
おにぎりも作って行って　３人で公園で食べたりした。

夏休みに入って　暑いとあまりみんな公園までこないから
なかなか会えないなぁ…とは思っていた。
ママ友から　おじいちゃんが　一人で亡くなっていたと聞いて
本当に胸が苦しくなる想いでした。
いつだったか　一人暮らしになってから
一人で家にいるのが嫌だから　いつでもお散歩に出かけるの。
…って言ってたのを思い出すと　また切なくなるんだ。
あんなにお世話になったのに　なんにもお礼ができなかったなぁ…。
今頃は　先に亡くなった奥さんと再開を喜んでいるかなぁ…。

お墓参りで　亡父に「公園のおじいちゃんに会ったら
よ～くお礼を言っておいてね」と　お願いをした
今年の送り盆でありました。（涙）