2014/7/21 月曜日

空間の残響ありきでのペダリング

Filed under: メモ帳 — かきざわ ひろお @ 23:44:23

いままで、かなりドライな(リバーブを濃くしない)音作りになっていたように思う。それ前提で、演奏データを作ると自ずと深いペダリングになりがち。

しかし、それだけではどうもぱっとしない。豊かな響きにならない。スタッカートが刺々しい。

その問題について、有効な答は長くみつからなかった。

そんななかで最近、思い切ってコンボリューションリバーブをフルにかけてみたところ、思ったほどこもらない。

(ただし、従来のペダリングデータではこもりすぎる。テスト用につくりかけのほとんどペダルをつかっていない状態のもののデモで気づいた)

さらに、スタッカートや、普通の音の豊かさに改めて驚いた。これ、普通に(ホールやアルバムで聴く)ピアノの音だ。

無響室のピアノの音は、(悪くはないにしても)あまり音楽的とはいえない。空間の残響込みで初めて楽器として成立しているのではないか?

気づけばなぁんだというオチなのだが、これが気づかなかった。深いリバーブ、と、音の場としての残響を混同していたわけだが。

さすがに、ホールの残響+モダンピアノのフルペダルは、非常に重い響きになる(もちろん、狙って使えばよいが、無制限につかえばタダの嫌味だ)。いろいろな薄いペダリングが非常に意味をもってくる(はずだ、まだ、そこまで試していない)。極端な話、ほぼノーペダルでもそれなりにバランス良く聞こえる(少なくともスタッカートとレガートのバランスは随分良いし、残響付きのスタッカートは非常に艶めかしい、瑞々しい響きを帯びることもある)。

厳密なリズム合わせをしながら打ち込みをする場合は、深い残響がかかると厳しいが、そういう工程では軽い残響にすればよいだけの話で、最終的な音作りの上では、まず、空間(の響き)をきめて、それにあわせてペダリングを調節していくのがよさそうだ。

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