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, 2010/09/05 (日) 18:21:23更新
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これは花をモチーフにした抒情的な作品で・・・というには少々陰翳が濃いように思われます。 実際のところは、ジャン・パウルの小説「ジーベンケース」(別名「花と実と棘の物語」)をふまえた作品という説に一票を投じたいところです。もっとも小説をそのまま作品化したというわけではなさそうです。 序奏を持つロンド形式、ですが、主題が変奏されて回帰したり、一筋縄ではいかないあたりもシューマンらしい。比較的小規模で技巧的にはシューマンの作品にしては平易な部類に属し、激情表現は抑制されていますが、細かいところは実に凝った作品。
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