１２の長調練習曲集の１２曲目。5拍子系(2 + 3)の曲ですが、それ程舞曲的な性格は強くないため、それほど５拍子的な雰囲気は濃くありません。最後の方では、伴奏が3+2, 2.5+2.5拍の区切りになるため、ますます5拍子らしさが薄れ、5連符的な性格がより濃くなります。短調に変わる部分（中間部）は、5拍子のうちの最初2拍(低音の連打)、後ろ3拍(高音部のメロディ)ということで、5拍子らしさを感じる場所ではありますが。というわけで、この作品は野趣溢れるというよりも、むしろ洗練された小品という印象を与えます。淡々と始まり、途中かなり盛り上がりますが、最後も淡々として、この曲集全体を閉じることになります。