週末の金曜日。
普通のOLなので いたってフツーに過しています。

時々 友人や同僚と飲みに行ったり、映画に寄ったり...etc。
ディズニーランドには 何年も足を踏み入れてはいないけれど
あの異世界を歩いて タカラ探しをするのは 案外好きだし・・・
何故か 日記に書く時は 寺の話とかが多くなりがちですが
いたって ふつうにOLしています。

最近、そのフツーの生活の中で 新しい探検場所を見つけました!

この夏、何かと騒がれた"伊藤若沖"の絵が 今週で終わっちゃいますよ!
後輩に 言われて 慌てて会社帰りに 足を踏み入れたのが
最初でありました。
・・・デザイン学校出ているくせに 今まで ま〜ったく見向きもしてなかった
その場所は『 東京国立博物館 』
(上野の森の噴水の奥にある、おお〜っきな建物です)

正直、騒がれるまで"伊藤若沖"に 興味を持ったことがなかったですし
日本画にも あまり興味を持った事がなかったのです・・・・。
ゆえに 国立博物館が あんなに面白いとは気がつきませんでした。

(拡大)

若沖の絵は 思っていたよりも少なかったけど..
他の日本画が ものすごく楽しめる流れに展示されていました。
特に 屏風の展示!
この展示の仕方を観た人は 皆 拍手喝采したと思うなっ♪

ゆっくりと朝の光り、昼の光、夜の光り...と光の当て方を変えていく。

それだけの事に こんなに効果があるなんて。
こんなに 絵って 表情が 変わるものなのか・・・・? と
思わず 1枚1枚の 屏風絵の前で 時間が止まるような感覚に陥り・・・
うんにゃ、時間の層の 狭間に いるような。
そんな不思議な気持ちにさえなってしまいました。

ある絵は 何もしなければ 赤い梅の花と 白い梅の花が
たくさん描かれた金の屏風。
これが 昼の光りでは 白い花だけが 協調されて咲き乱れ、
夜の光りでは ホワッと赤い梅が 咲き乱れるように見えました。

ある絵は 鶴達が 昼の光りの中 騒いでいる鳴き声が 聞こえてきそうな絵も
夜の光をあてると あんなに うるさかった声よりも 描いてないのに
水場の生き物の鳴き声だけが 静かに響くだけの中に 
鶴達が たたずんでいるようにも見えました。

ある幽霊の絵は 昼の光では ちょっと恐いだけなのに・・・・
夜の光になると ものすごい形相でこちらをにらんでいるように見える。
こ〜れが めちゃくちゃ恐い!

光によってストーリ−や 時間を感じられて 1枚の絵で 
2度も3度も美味しい美術がそこにありました。
現在のように 昼でも 夜でも 明るい場所では 
とうてい見つけられない時間を
昔の人は ゆ〜っくり味わって 体に染み込ませていったんだろうなぁ。

難しいな〜って 思っていた絵も 面白いな〜って 見ると・・・
楽しいです。


展示を観終わった後、閉館まであと30分。

後輩の子から『常設展もいいですよ〜!』と
聞いていたので、地図をたよりに行ってみました。
入り口の方から離れるほどに 人は減り、

カツーン...カツーン...

自分の靴音だけが やたらと響きます。
夜だしさ。
ホントは・・博物館の中を1人で 歩くの・・・・ちょっとだけ恐いです。

だけど、ここは年期が入りかけた建物の中。
何だかわからないけど 何かに出会えそうな期待感がしてきたんだもの。
今日の時間は あと数十分。
行けるトコロまで行ってみるために 空想モードをスイッチONにして
出発☆

古い生活道具が ちらほらと並びます。
とくに 有名な人のというわけではなく フツウに使われてた感じのものばかり。
こういったモノの価値は 全然わかってないけれど
これを作った人は どんな事を考えながら作ったんだろう?
その日、天気は 良かったかな? 

だって、なんにも考えずに モノは作れない。

使っていた人は どんな人だっただろう?
どんなふうに手に入れたのかな。
とってもいいモノだから お母さんがいて その子供に引き継いで...
またその子供に 受け継がれたものかもしれない。

こんな小さなモノにも 『 時間 』というものが存在する。
過ぎた時間に 値段なんてつけられないよなぁ。
資料博物館には そういうモノ達が 集まる場所だから なんだか
不思議な空気が 漂っている。
この空気を感じられる人にとって ここは 想像力を磨くのに 
うってつけな場所かもしれない。

お?シャチホコだ!
・・・龍みたいな顔だけど 魚 よね?
そういや、コイが滝を登りきると 龍になれるって言う。
シャチホコって  登り途中のコイだったりするのかしら?
本日 勝手な仮説が成立。

生き物の像には ちょっと弱い。
龍やら虎やら イノシシやら。
うるさいくらいに 彼らの声が聞こえてきてしまう。

・・・・あと数分もすれば ポーズを崩して おおきな伸び〜ができるんだ。
・・・・ほらほら、早く帰らないと 頭から食っちまうぞ。

そう彼らに 警告されたと同時に 閉館の音楽が流れはじめ、
カツ、カツ、カツ....と 警備員の足音が近付いてきて  
出口の案内をされました。

ばいばい☆
またくるね〜。

特別展から流れて歩いていたので その時はじめて正面玄関に出る。
振返れば 舞踏会に続くんじゃないか?と思うような大きな階段。
今日観た所は この建物のほんの一部でしかないようで。
大きな博物館にも 小さな資料館でも みんな違う空気があるけど
ここの空気は なんだか おおらかな気がする。

正面から 出ると 夏の夜でも さすがに外は まっくらです。
涼しすぎるくらいの 館内に くらべ、夏のむわっとした温度に 
からだが ちょっとだけ ビックリ。
振返ると ライトアップされて 迫力を増した建物が そびえていて...
この建物、どでかいなぁ〜!と 再びビックリ。

門を出て 上野の森を 抜けて 駅に向かう。
上野の森には 青いテントに 住む森の人がいて 
夜遅くに ひとりで歩くには ちょっと 危険な場所かもしれない。

けれど...夏の夜の金曜日。
まだまだ人は あちこちで たわむれていて。
空には 夏の夜の晴れ雲があって。
昼間とは 全然違う森の空気や噴水に なんとなく音楽が聞こえそうで
ビバ!夏の金曜日の夜♪
と拍手しちゃいたい、そんな帰り道でありました。