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, 2010/10/17 (日) 19:38:33更新
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シューマンの子どもの情景(全13曲)より。この曲集のなかでは、トロイメライが断トツで有名ですが、他の曲も劣らぬ名作揃いです。ピアニスト的には、腕前の見事さをみせるところがほとんどなく、表現力勝負となるでしょう。こどものためのやさしい小品集といいますが、こどもが演奏するには(大人が演奏するにも)派手さはなくても簡単というわけでもありません。 この作品集、こどものために、というよりは、大人目線の大人むけの作品集といってよいでしょう。 さて、第1番の「見知らぬ国々と人々」・・なんて渋く、ロマンチックな視点でしょう!おませな子なら興味を持っても不思議ではないのですが、日常生活的にあんまりなさげなシチュエーション。実際、終曲は「詩人は語る」で、どこのおうちに語ってくれる詩人がいるのか、なんてツッコミは単なる興ざめ。とにもかくにも、ロマン派趣味満載です。 なんだかんだ書きましたが、演奏の上ではおそらく非常な細やかさと優しい視点がないと・・非常に乾燥した、あるいは居心地のよくないものになってしまいそうです。
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