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, 2010/10/03 (日) 20:13:03更新
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ショパンの4つのバラードの中でも1番(ト短調作品23)と2番(この作品)はとりわけ劇的な作風です。 この第2番のバラードは、非常に静かなテーマが延々と繰り広げられたあと、いきなり暴風雨といった感じのつくり。最初のテーマが2度目に登場するときは、ずいぶんと感情の起伏が加えられ、また、暴風雨。そして激しいコーダのあと、3度目に短調に変えられて登場する最初のテーマの効果がまた絶妙な采配。起伏がはっきりしすぎているためか、バラード4作中では評価はいまひとつ感もありますが、それは、非常にハイレベルな作品のなかでの優劣比較で、平均的な作品群に比べるとやはり抜群の完成度の高さといえましょう。 末筆ながら、当「疾風怒濤編」では扱いませんが円熟期の3番4番も非常に素晴らしい作品です。
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